夏が近づくと「コールドブリューコーヒー」の話題が増えますよね。
一度にたくさん作れるので、冷蔵庫に常備している方も多いのでは?
「いつも同じ豆と水で作っている」
「適当に作って冷やしているだけ」
「ちょっと飽きてきたな」
そんな方に、コールドブリューコーヒーをもっとおいしく楽しむための作り方やアイデアをお届けします。
味わいの特徴を再確認しながら、暑い時期でも素敵なコーヒータイムを楽しみましょう!
コールドブリューはゆっくり抽出する水出しアイスコーヒー
コールドブリューは、日本や海外で人気の水出しアイスコーヒーの一種です。
「ダッチコーヒー」や「キョートコーヒー」とも呼ばれ、コーヒー豆の豊かな風味と香りを引き出す抽出法として知られています。
その起源は、インドネシアで栽培される特有のカネフォラ種ロブスタをアメリカのコーヒー専門店が飲みやすくするために考案したことに始まります。
その後、日本の京都の喫茶店のマスターが「低温抽出法」を確立し、全国に広まったと言われています。
飲みやすい味わい
コールドブリューの魅力は、豊かな香りとすっきりした味わいです。
火を使わずに水で長時間じっくりと抽出するため、タンニンやカフェインがあまり溶け出さず、苦味や雑味が軽減されます。
香りの広がりも抑えられ、飲むときには濃厚な香りを楽しめます。
特に、コーヒーの苦味や酸味が苦手な方や、妊娠中・授乳中、寝る前に飲みたい方、または1日にたくさん飲みたい方など、カフェインを控えたい方にも人気のスタイルです。
2つの作り方
コールドブリューには、2つの抽出方法があります。
浸漬式(浸漬法)
-
- よりすっきりした味わい
- 約8〜12時間の抽出時間
コーヒー粉を水に浸して成分を抽出します。
時間がかかるため、夜に作り朝まで待つのが一般的です。
滴下式(透過法)
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- コクのあるまろやかな味わい
- 約3時間の抽出時間
コーヒー粉に水滴を落として抽出する方法で、成分が次々と新しい水に溶け出します。
飽和状態にならないため、しっかりとしたコクが引き出されます。
どちらの方法も、ペーパードリップやネルドリップに比べて、蒸らしやお湯の温度を気にせずに作れるので手軽です。
また、一定の抽出時間により、味が安定しやすいのも魅力です。
ただし、「作り方が簡単すぎる」と感じてしまう方も多いようです。
そこで、これからコールドブリューコーヒーをもっと楽しむ方法を紹介していきますね。
コールドブリューコーヒー作りに必要なアイテム
まずは、必要な道具を揃えていきましょう!
抽出器具
**水出しコーヒーポット(浸漬式)**
浸漬式の場合は「水出しコーヒーポット」を選びましょう。
リーズナブルなものであれば、1,000円程度で有名ブランドのものが手に入ります。
冷蔵庫のスペースや注ぎやすさを考えて、「横置き可能」や「取っ手付き」などの特徴を確認しておくと良いでしょう。
コーヒー粉を入れる部分は、お茶や紅茶の茶葉も使えるので、他の飲み物も楽しめます。
**ウォータードリッパー(滴下式)**
滴下式の場合は「ウォータードリッパー」が必要です。
透明なタンクで水が落ちていく様子が見られ、シンプルなものは手頃な価格で購入可能です。
高機能なモデルは冷却機能や滴下速度の調整ができ、デザインもおしゃれです。
フィルターやタンクの素材には様々な選択肢があります。
新鮮な水
**カルキを抜いた水**
コールドブリューには水道水はNGです。
コーヒーの味に影響が出やすいため、しっかり沸騰させてカルキを取り除き、常温まで冷ましましょう。
面倒な場合は、市販のミネラルウォーターを使用しても大丈夫です。
まろやかな味わいを引き出すために、口当たりの優しい「軟水」がおすすめです。
コーヒー豆
**焙煎度**
コールドブリューには「深煎り」のコーヒー豆が適しています。
低温で抽出するため、成分が溶け出しにくく、濃厚な味わいが得られます。
**挽き方**
- 水出しコーヒーポット:中〜中粗挽き
- ウォータードリッパー:細〜中細挽き
使用する器具によって挽き方を変えるのがポイントです。
粒が細かくなると表面積が増え、抽出しすぎると苦味や雑味が出やすいので注意が必要です。
水と触れる時間が長い場合は中挽き程度で、短い場合は少し細挽きにすると良いでしょう。
**品種**
コールドブリュー用のコーヒー豆は、酸味が少ない品種が人気です。
日本人は酸味を感じやすいため、酸っぱさを強く感じる豆は避けられる傾向にあります。
例えば、苦味と酸味のバランスが良いブラジルの豆は、クセがなくスムーズに楽しめます。
また、インドネシアのマンデリンは濃厚な苦味と深いコクが特徴で、しっかりした味わいのコールドブリューになります。
ストレートではなく、数種類をブレンドしたアイスコーヒー用の豆も良い選択肢です。
コールドブリューコーヒーの楽しい作り方と味わい方
準備が整ったら、いよいよ抽出に入ります!ここでは人気の「浸漬式」の作り方を紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
【用意するもの】
コーヒー粉:80〜100g
水:500〜1,000ml
手順
① コーヒー豆を挽く
まずはコーヒー豆を挽きましょう。
すでに挽かれたコーヒー粉を買うこともできますが、自分で挽くことで得られる「香り」や「感触」はこの瞬間だけの特別な体験です。
コーヒーミルを使い、粒の大きさを均一にすることを心がけて、ぜひチャレンジしてみてください。
②コーヒー粉と水をセット
挽いたコーヒー粉をストレーナーに入れてポットにセットし、少しずつ水を注ぎます。
「の」の字を描くように全体を湿らせると、均一に成分が抽出されます。
この瞬間は、準備してきたすべての材料が一つになる時間!
色はまだ透明ですが、完成を想像するだけでワクワクします。大切に扱ってくださいね。
③ 約8〜12時間待つ
コールドブリューコーヒーが出来上がるまで、約8〜12時間待ちます。
例えば、夜の9時に始めると、朝の5時頃には完成します。
一晩中待つのも良いですが、待っている間に「どんなグラスに注ごう?」や「何と一緒に飲もう?」と想像するだけで、飲むのがもっと楽しみになるかもしれません。
④ グラスに注いでそのまま楽しむ
水の色がコーヒーの色に変わったら完成です。
まずはそのままグラスに注ぎ、ミルクや砂糖、氷を加えずに味わってみましょう。
コーヒー豆本来の風味や、コールドブリューならではのすっきりとした喉越しを楽しめます。
暑い夏でも、保冷機能付きのグラスを使うことで、温度をほとんど変えずにおしゃれに楽しめます。
⑤ アレンジや飲み比べを楽しむ
コールドブリューをアレンジしたり、飲み比べをすることで、様々な味わいを発見しましょう。
いつも同じ味では飽きてしまうかもしれませんので、バリエーションを増やすことで、シーンや気分に合わせて楽しめます。
ミルク割り
アーモンドミルク割り
など、たくさんのアレンジが可能です。
インターネットで他のレシピを探してみてくださいね。
ここでは、簡単なレシピを一つご紹介します。
コールドブリューのすっきりした飲み口とフルーツのシャキッとした酸味が絶妙に合います。
見た目も華やかなフルーツコールドブリューは、今やカフェや家庭で人気の夏の定番メニューです。
【用意するもの】
- コーヒー粉(深煎り・細挽き):約35g
- オレンジ:1/2個
- 常温水:500ml
- 水出し用の紙バッグ:1枚
- 広口のポット
【手順】
- オレンジを水で洗い、薄くスライスして種を取り除く。
- コーヒー粉を水出し用の紙バッグに入れる。
- ポットにオレンジとコーヒー粉を入れ、常温水をゆっくり注ぐ。
- バッグ全体が水に染み込むようにスプーンなどで軽く混ぜる。
- 冷蔵庫に入れて4〜8時間ほど放置する。
このフルーツコールドブリューを試して、夏をもっと楽しく過ごしてくださいね!
すぐに楽しむなら市販のコールドブリュー
「待てない!すぐに飲みたい!」そんな時には市販のコールドブリューコーヒーを試してみてはいかがでしょうか。
コンビニやスーパー、カフェ、コーヒー専門店などで、さまざまな風味や香りにこだわった商品が販売されています。
自分で作ったコールドブリューとの味の違いを楽しむのも良いですね。
スターバックス|コールドブリューコーヒー
特別にブレンドされたコーヒー豆を使用し、14時間じっくり水で抽出。
香り豊かで滑らかな口当たりを楽しめます。
スターバックス|コールドブリューコーヒーフラペチーノ®︎
コールドブリューのすっきりした味わいと、こだわりのミルクが絶妙に組み合わさり、コーヒーの風味もしっかり感じられます。
タリーズ|水出しアイスコーヒー
エチオピア産の「ゲイシャ種」を使用。
フレッシュな酸味とチョコレートのような濃厚な甘み、華やかな香りが楽しめます。
UCC上島珈琲|コールドブリューブラック
「香るどブリュー」というCMで注目のペットボトルコーヒー。
UCC独自の技術で焙煎・ブレンドされたコーヒー豆を使用し、天然水でじっくり抽出。
強い香りが広がり、長く後味を楽しむことができます。
これらの市販のコールドブリューコーヒーをぜひ試してみて、自分のお気に入りを見つけてください!
美味しいコールドブリューコーヒーを最高の状態で楽しもう!
すっきりとした飲み口が魅力のコールドブリューコーヒー。
コーヒー豆の焙煎度や挽き方、品種、抽出時間、注ぐグラスなどによって、味や香りが大きく変わります。
少し変化を加えたいと思ったら、ぜひご紹介した楽しい作り方や飲み方に挑戦してみてください!
冷たくて飲みやすいので、夏の暑い時期には大切なお客様にもぴったりです。
あなた独自のアレンジメニューを作っておもてなしするのも素敵ですね。
飲む際には、保冷機能付きのタンブラーに注ぐのがおすすめです。
完成を楽しみに待って、その最高の状態でコールドブリューコーヒーを味わいましょう!